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欲求は青天井

1999年8月、自宅でペットを預かる仕事を始めた。当時住んでいたのは南沢1条3丁目の小さな4LDKだったが、生活空間の他に部屋が2つ余っていたのでそこを利用しようと考えた。新築から2年落ちで買ったその物件、しかも住み始めてからも5年間使われていなかった2部屋は我ながらきれいだった。お客様の数も普段は一部屋に1匹か2匹で、さほど部屋が汚れることもなく使っていたが、それでも「この仕事をやるなら新築は勿体無くて無理だな」、と新築する財力もないのに無用な思いをめぐらせたりしていた。
とは言え、お客様を迎えるにあたってはできるだけ新しくて奇麗なお部屋の方がお客様だって気分が良いのだから、部屋をきれいに保つことは永遠の努力目標である。

2000年8月、自分の愛犬バニラとおりーぶにも十分運動させた上、預かるワンちゃんにも散歩や運動をたっぷりさせたい欲求を満たすため、犬公園も作ってしまった。財産にもならない市街化調整区域なので、今にして思えばちょっと坪単価が高かったのだが、バニラとおりーぶは勿論、お客様ワンコにも有効に使っているので借金返済中はずっと生活苦だったことはもう忘れてもいいだろう。

2002年4月、川沿3条5丁目の5年落ちの中古物件に引っ越した。お客様を預かるための部屋数が増えることと、仕事する上でとても都合の良い間取りだったこと、庭でワンコを遊ばせられること、犬公園にも少し近くなること、あれこれメリットはあった。実際暮らし始めてから感じた効果は想像以上。背負った住宅ローンもかぶこにとってはやや想像を絶しているが、今が不景気だから何とかなっている。

2004年夏。Kabco&Vanillaセカンドハウス構想が静かに進んでいる。
大きく引っかかっていたのは、建築基準法の絡みである。かぶこが札幌市に動物扱い業の届出をしたときには用途地域のことなど指摘されることなく、すんなり受理され、かぶこは札幌市の動物取り扱い業者として登録されている。しかし、その後自宅預かりで届出を出した人たちがことごとく建築基準法上の「用途地域」で、動物業を開業してはだめな地域として受理されていないことを知った。無知であった。それを言えば、かぶこの家も「一種低層住居地域」で建築基準法上はダメな地域である。なので、堂々と開業可能地域である一種住居地域に託児所を持とうと思ったことが最大の目的。
静かで安全な環境で、普段の家庭環境のように静かに預かってあげるための託児所なのに、何十頭も預かる騒音まみれのペットホテルと扱いは一緒。法律はきめ細かさに欠ける。

ところで、物件を見る上で少しでも新しい物へと目が向いていた2年前までとは違い、今度買うのは築25~6年のかぶこの実家と同じ年代の家である。
ドアや鴨居の低さ、洋室の壁に使われている合板、和室の砂壁、集合煙突、大きなベランダ、どれもが昭和50年代の定番。
なぜこんな物件を買うかと言えば、1つには先に書いたように、動物たちの出入りによって傷んでもさほど心が痛まないこと。
2つには古い物を手直しして大事に使いたいリサイクル欲求。相続で売りに出されているこの家は、建てられたころは家族6人ほどが賑やかに暮らしていたらしい。今は誰も住まなくなって5年以上も経っているせいで外観は廃屋と見まごうばかりだが、中は意外ときれいなのだ。こうして手放される古家にかぶこがもう一度命を吹き込んで、人が出入りする空間になれば家も喜ぶんじゃないかと、ビフォーアフターに感化されたかな?。
3つには相場よりやや安い値段。安いなりの理由もあるのだが、とりあえず居住するわけではないので安いほうが良い。

住む訳ではないが全館でペットを預かろうとも思っていない。客室には2階の4つのスペースだけを使う予定で、1階はパブリックスペースとしてパピークラスを開いたり、「アレルギーに負けないワンコの手作りご飯」の研究の場に使ってもらったり、私たち夫婦が息抜きに使ったり、バニラとおりーぶが別荘として使ったり、旅行で来た人がワンコと一緒に泊まるのもいいかな、などと漠然と考えている。つまり買ってから考えよう。ってことでまだはっきり決めていない部分が大きい。売買契約は6月末ごろの予定である。

はい、費用のことですね。これは多分、犬公園の時の借金苦をはるかに上回る生活苦が予想される。かと言って、じゃんじゃんお客様を預かって売り上げを上げる気もないわけで・・・。

かぶこの仕事に絡んで大金を借金するのはこの家が最後だと思う。当面の目標としてはこの先5年位は今のペースで今の仕事を続けたい。人生の5年後など意外と想像通りには行かないことが多いので、その先のことはまたそのときに考える。セカンドハウスが要らなくなって人に貸したり売ったりするならそれはそれでいい。取あえず5年使うつもりでの購入である。

ずいぶん前からぼんやり浮かんでいたセカンドハウス構想が実現へと動き出したのは、今回世話になった不動産屋のお兄ちゃんとの出会いも大きな要因だった。昨年の10月、最初に気になった中古物件を見せてくれたのがそのお兄ちゃんで、以来足掛け8ヶ月、物件探しを手伝ってもらった。
8ヶ月前、まだ漠然としていたかぶこの構想を、金銭的にあっさりと具現化して示してくれた彼の功績は大きい。

にっちもさっちも行かない程の借金苦にならない限りは取り敢えずやりたい事でやれることはやってみる。まだ30代だからね。
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by kabco | 2004-06-23 00:00 | エッセイ