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何がいいのか

自分(自社)が提供しているサービスを魅力ある言葉でお客様に訴えることは商売をする上で当然のことですよね。しかし、かぶこは自分の仕事ぶりや、提供しているサービスについて、飾り立てた宣伝文句で訴えることより、良いかどうかはお客様が決めてくださればいいと思っています。

例えば「自宅で預かっています。」この言葉でお客様はどんな想像をするでしょうか。
自宅でかぶこさんちの犬や猫と戯れながら、本当の家族と同じように生活しているのね。と思っている方、それは違います。我が家の預かり方は、基本的に「個室預かり」です。
それに、自宅で預かるからアットホームでストレスがない、とも言いません。確かにケージのホテルよりはアットホームですが、慣れないよその家ですからストレスはあって当然だと思うのです。

我が家の場合、我が家の犬と猫にそれぞれの生活空間(自分の部屋)があります。1階のバニラとおりーぶのリビングと、2階の猫のためのリビング。基本的には、そこにお客様が自由に出入りしていただくことはありません。何故なら、我が家のおりーぶは特にテリトリー意識や警戒心が強く、よそのワンコを招くことで過度のストレスを受けること。
また、猫の部屋によその犬や猫が出入りすれば思わぬ喧嘩の可能性があることは容易に想像していただけますよね。

それでも例外もあります。例えば知り合いのバーニーズが来たときはバニラとおりーぶの部屋で家族と同様に過ごしたり、猫が平気なワンちゃんを猫のリビングでサークルに囲うこともあります。猫の「のの」と「ごまふ」は犬が知らん顔だと自分たちも知らん顔です。
※念の為申しておくと、我が家は1階3LDK、2階も3LDKの間取りの二世帯用住宅で、6個の部屋のうち、5部屋と3帖半のサンルームをお客様用のお部屋として使っています。
また、混雑時には我が家の犬と猫をそれぞれお客様用のお部屋において、お客様をりビングに入れる事もあります。(お客様の環境はどのスタイルであれ、我が家の犬と猫にも耐え得るもの、試したこと、です)

個室預かりのため、比較的手がかかるのは「一人でいられない子」です。おうちで留守番が出来る子でも、環境が変わると不安でいてもたってもいられない子。そう言う子には、場合によっては24時間体制で誰かが付き添います。勿論大半はかぶこが付き添いです。すると、極端なことを言えば、トイレに行くのもお風呂に入るのもずっとその子と一緒。買い物にも行けず、他のお客様のお世話も殆ど他のメンバー(かぶ夫かバイトさん)に任せ、バニラとおりーぶの顔も見ない1日があったこともあります。自分の家にいるのに、です。
飼い主さんもそこまでは要求していないのかもしれませんが、そうせざるを得ない場合も現実にあるのです。まぁ、これは極端な例ですが、夜に目覚めて不安で吠え出す子に、近所迷惑になってもいけないので、すかさず「どうしただ?」と優しくなだめに部屋に行ってあげられることが、お客様にとっては良さかもしれません。正直、帰宅時間のある店舗預かりの人が羨ましく思う夜はありまっせー。
また、混んでる日は朝も5時半とか6時からお散歩がスタート。これも店舗預かりでは有り得ないことのような気がします。トイレを我慢させないことはかぶこのポリシーの1つです。
しかし、自分だけならどんな不規則でも寝られる時に寝たり、仕事だと思えば乗り越えられるものですが、朝になれば起きて仕事に行かねばならないかぶ夫がお客様の夜鳴きで何度も目覚めてしまった夜などは、ワンちゃんの寂しさやかぶ夫の立場を考え、色んな意味で心が痛みます。これから、かぶこのように自宅預かりをしたい方はこれが結構ネックになりますよ。

個室預かりと言っても、ずっと6畳間にワンちゃんが一人ぼっちだとすると、これも可哀相な話ですよね。猫さんなどは慣れて心を開いてくれるまで、かえってそ知らぬ顔でいなくてはいけない場合もありますが、ワンちゃんは大抵、誰かが接してあげると喜んでくれます。つまり、かぶことっての課題は、出来るだけお客様と一緒に有意義に過ごすこと。日記(今日のかぶこ)にも時々書きますが、犬付き合いができるお客様が重なった時は、そのワンちゃんにとってもかぶこにとっても幸運です。庭でも家の中でもワンコ同士で遊んでくれると、程よく疲れてくれるし、楽しんでくれるし、かぶこにとっても1頭1頭別々に遊び相手をするより楽ができます。いや、真面目な話、6頭くらいのお客様がいて全部個別対応だと、早朝から夜中まで、気力も体力も使い果たして倒れそうになります。好きな動物相手で優雅でいい仕事ね~、と思っている方もここで現実の厳しさが少し見えたでしょうか。

それから、最近とても増えている「ペットシッター」について。かぶこはシッターもやっています。しかし、預かりに大半の時間を割きたいので、進んでシッターを宣伝することはしていません。

環境が変わるのを嫌うのは犬より猫です。ですから、猫にとってはシッターは確かにお勧めです。しかし、夏の気温の上昇や冬の寒さ対策は大丈夫でしょうか。以前、シッターで通っている期間に、物凄い大雪の降った日がありました。雪国の方は分かると思いますが、ストーブの排気管が雪に埋もれると大変な事になります。道路の除雪もおっつかないくらいの大雪の中、排気管が埋もれていないかを指定の時間外に確認しに出向いたこともあります。私の知人のシッターさんはある大きな地震の日、依頼先のお宅を全件確認しに回ったそうです。
全部のシッターさんがこのような依頼以上の仕事をするとは限りませんし、私も言われなければ気づかない事態もあるかもしれません。あらゆる心配事は飼い主さんが気づき指示するべきなのかもしれません。また、それに応える準備があることが、シッター料金が時給でバイトを使うより割高な所以だとかぶこは考えています。(技術職でもありますし)
そんなこんなで、極端に暑い時期や寒い時期のシッターもあまりお勧めしません。

そして、かぶこは3日を越す留守番のワンちゃんにシッターは勧めません。
何故なら、ワンちゃんは飼い主さんをずっと待っているからです。
自宅にいてずっと自分を待っている愛犬を想像してあげてください。訪ねてきた人の気配や、車の音や、いつも仕事から帰ってくる時間や、色んなタイミングで今か今かと飼い主さんの帰りを待っているのです。ならば、他人の家だとしても、シッターで来てくれる以外の長時間を一人ぼっちでいるよりは、気がまぎれる我が家にいた方がいいんでないの?と言うのが私の考えです。

シッターの依頼に限らず、自宅に残した時に幾つか考えられる危険を挙げておきましょう。
例えば、泥棒が入ってガラスを割った。そこから脱走。(キャー)。
実際にあった猫さんの事例では、走りまわって勝手にストーブの運転ボタンをスイッチオン。夏だったら室温40度越えまっせ。(ヒー)。
猫さんがテレビのりモコンの上に寝そべった拍子にスイッチをオンにした上に音量ボタンを押し続けてしまい、テレビが爆音で鳴り続ける。ご近所の皆様、誠に申し訳ございません。

などなど。
とは言っても、どうしてもシャイで自宅の方が向いている子、金銭面のこと、何かの理由で我が家で預かれない場合など、色々話し合った結果シッターでのご契約になることもあります。

預け先として1番いいのは、身近な友人や親戚で何度も自分のペットに会っているとか、何度も連れて遊びに行ったなどして、もっとも自分のペットを分かってくれていてもっとも信頼できる人が、幾ばくかのお小遣いか旅先のお土産で預かってくれることかもしれません。
しかし、命を預けることで相手に負担をかけることを忘れてはなりませんし、
何か事故が起きても預けた自分の「自己責任」を省みなければなりません。
だからと言って、「いやいや、素人さんに任せるなんてだめだめ。絶対安心なプロのかぶこにお任せを。」とは申しません。
あらゆる危険を想像して予防に努めている点では素人さんを圧倒してる自負はありますが、他より、誰かよりいいかどうかは、お客様が決めてくださることです。
私はやっていることをやっている通りに伝えたいです。
そして、それを選んでくださるのなら、私は感謝を込めて、優しさと責任を持って、
ペットさんのお世話をしたいと思います。

決めるまでに何がいいのかを一生懸命考えるのは飼い主さんの役目です。
選んでくださったお客様が「間違いだった」と落胆することがないよう、
新しいお客様を紹介してくださったお客さまが誇れるような仕事を追及していきます。
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by kabco | 2004-05-15 00:00 | エッセイ